会報『パーキスターン』第252号を紹介します

いろいろな出来事が集まっています。

250号表紙会報『パーキスターン』252号を発行しました。

協会では法人会員向けに、パキスタンでの事業展開に役立つ「パキスタン進出企業情報交換会」を企画していますが、10月に第2回の会合を開催しました。今回の講師はジェトロの農林水産・食品事業課長で、今年6月までカラチ事務所長をされた白石薫さんです。「パキスタンにおけるビジネスチャンスとリスク」と題してお話を伺いましたが、その内容と質疑応答をレポートしました。

パキスタン正義運動(PTI)とアワーミー国民党(PAT)が、昨年5月の総選挙結果に不正があったとしてシャリーフ首相の退陣を要求して抗議活動を続けていましたが、ドーン紙から関連のニュースを抄訳してまとめました。

現在はイギリスに在住しているマラーラ・ユースフザイが過去最年少のノーベル平和賞受賞者に決まりましたが、それに関するニュースもまとめました。

サッカーのワールドカップのブラジルでの今大会で公式球に採用された「ブラズーカ」はパキスタン製、という朗報がありましたが、会員の黒崎卓さん(一橋大学経済研究所教授)が、スィヤールコートで生産されているサッカーボールをめぐり、今回の採用の背景とその意義、そしてさらにそこから進んでパキスタン経済の課題に至る記事を寄せて下さいました。

会員の中野勝一さん(元外務省)が8月31日に『パキスタン政治史 民主国家への苦難の道』(明石書店)という著書を出されました。「BOOK REVIEW』のページで、深町宏樹さんにこの本についての書評をお願いしました。書評の末尾に「……かくして本書がここにパキスタン政治研究のための一里塚として登場したことは実に喜ばしいことである」と書かれています。

世界一おいしいと言われるパキスタンのマンゴーも輸入解禁になったもののなかなか食べる機会がないままでしたが、今年はチョーンサー種が輸入され、8月にパキスタン大使館で試食会が開催されました。そのときの様子やマンゴーを使った料理の数々を写真入りで紹介しました。

シンポジウムの翌週の日曜日、11月16日に第15回目の「パキスタン料理教室」を開催しました。チキン・ビリヤーニーを中心にした料理教室の模様を写真とともに報告しました。

シャー真理子さんのエッセイ「人と食、それは愛。そしてパキスタン」が復活しました。また人間生活の根底にある食の意義を考えたくなる内容です。会員のリレーエッセイ「私の一枚」136回目は水澤純人さん。留学していたラホールの薬屋での飲み物「シャルバット」にまつわるエッセイは、映画『Bol』の世界です。

Vol. 252……2014年11月発行
「第2回パキスタン進出企業情報交換会」開催 1
パキスタン正義運動(PTI)とパキスタン・アワーミー国民党(PAT)の抗議活動 3
マラーラさんがノーベル平和賞を受賞 8
スィヤールコート製サッカーボールとパキスタン経済:黒崎 卓
BOOK REVIEW
中野勝一『パキスタン政治史 民主国家への苦難の道』:深町宏樹
パキスタン大使館でパキスタンマンゴーの試食会 一一
第15回パキスタン料理教室開催 一三
人と食、それは愛。そしてパキスタン(25):シャー真理子
私の一枚(136)…ラホールの忘れ難きとこ:水澤純人
パキスタン・ニュース/マイダーン